太陽生活用語集

太陽電池(たいようでんち)

太陽の光エネルギーを直接電気エネルギーに変換する装置。

太陽電池の種類

太陽電池には、素材や製法などによりいくつかの種類があります。代表的なものは、素材にシリコンを用いたものです。またシリコンの代わりに、銅(Cu)、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、セレン(Se)などによる化合物半導体などを素材とする化合物系と呼ばれるものも製品化が進んでいます。

太陽電池の種類とその特徴
種類 特徴 効率
シリコン系 結晶系 単結晶 単結晶のシリコンの板に太陽電池を生成したもの。性能や信頼性に優れています。 15~18%
多結晶 多結晶のシリコンの板に太陽電池を生成したもの。単結晶よりも安価で、比較的性能や信頼性に優れていることから、現在の太陽電池の主流となっています。 12~16%
アモルファス・薄膜 非常に薄い膜による非晶質(アモルファス)状態や非常に小さな結晶状態のシリコンで太陽電池を生成したもの。シリコンの使用量が少ないことから比較的低価格で製造できます。また温度が高くても発電出力があまり低下しないという特徴があります。 8~10%
非シリコン系 化合物系 CI(G)S系 銅(Cu)、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、セレン(Se)を原料とした薄膜太陽電池。薄膜太陽電池の中では変換効率が高いのが特徴です。 10~12%
GaAs系/InP系 ガリウム(Ga)やヒ素(As)、インジウム(In)やリン(P)を原料とした薄膜太陽電池。変換効率が非常に高い一方、原料が高いことから主に宇宙開発などに利用されています。 30~40%
有機物系 色素増感型 色素のついた酸化チタンにより発電を行う太陽電池。安価に製造可能です。 3~5%

 

発電原理

シリコン半導体を使用する太陽電池は、p型とn型という性質の異なる2種類の半導体を接合して作られます。ここに太陽光を照射すると、光エネルギーを吸収してシリコン内部に電子が発生し、電子がn型半導体側へ流れます。これを光起電力効果といい、これにより電流が得られます。pn接続した半導体に電流を流すと光る発光ダイオードというデバイスがありますが、その逆だと考えればよいでしょう。

シリコン半導体を使用した太陽電池の発電の仕組み

シリコン半導体を使用した太陽電池の発電の仕組み

製造方法

代表的な多結晶シリコン型太陽電池は、大まかに下図の工程を経て製造されます。

多結晶シリコン型太陽電池の製造工程

多結晶シリコン型太陽電池の製造工程

素材となる高純度のシリコン粒(ポリシリコン)に磁場をかけながら熱して溶かし、その後徐々に冷やして結晶化させる。結晶化されたシリコンの塊は「インゴット(ingot)」と呼ばれる。
結晶化されたシリコン・インゴットを、15cm角程度(メーカーによって異なる)のブロックに切断する。
切断されたインゴットをワイヤー状のノコギリで薄くスライス。スライスされた1枚のインゴットは、「ウエハ(wafer)」と呼ばれる。
ウエハに処理を施し、p層とn層からなるpn接合を作る。
発電した電流を取り出すための電極を取り付ける。pn接合、電極の取り付けが終わり、太陽光発電が可能になった1枚のウエハを「セル(cell)」と呼ぶ。
いくつかのセルを並べて、それに電極を接続し、ケースに取り付け、破損を防ぐために充てん材で固定し、ガラス板などのカバーをかぶせる。これで太陽電池モジュールが出来上がる。

(2009/7/17公開)

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