経済産業省は、1月28日、個人住宅での太陽光発電による余剰電力(→用語解説)の買取価格を、2010年4月から始まる平成22年度についても前年据え置きの48円/kWh(W発電時は39円/kWh)にする方針であると発表しました。
上の発表資料は、余剰電力の買取価格分を電気料金に上乗せする太陽光サーチャージ(→用語解説)ついて、平成22年度はゼロ円(負担なし)になることが決定したとの内容です。この件に関する詳細は、別記事を参照してください(→関連記事)。
これに加えて発表資料では、平成22年度(2011年度)の余剰電力買取価格案についても触れています。余剰電力の買取価格は、太陽光発電システムの価格動向などを見ながら、年度ごとに見直されます。しかし平成22年度は、引き続き平成21年度と同等の48円/kWh(W発電時39円/kWh)が適用されるというものです。前年度から太陽光発電システムの価格動向に大きな変化がないことが理由だと考えられます。平成22年度に太陽光発電を開始した人は、向こう10年間、余剰電力買取価格にこの金額が適用されます。まだ最終決定ではありませんが、今後この案に対するパブリックコメントなどを実施して最終決定される予定です。
エネファームなどの燃料電池を太陽光発電と併用している、いわゆる「W発電」(→用語解説)の場合には、余剰電力買取価格が39円/kWhに下がります。ガスを使用して発電する燃料電池を組み合わせると、より多くの余剰電力を売電でき、太陽光発電のみの買取価格と同じでは有利になりすぎる、ということからこうなっています。しかしこれに対しいくつかのガス会社は、W発電時の減額分(48円/kWh-39円/kWh=9円/kWh)について、ガス会社が代わって補填するという施策を発表しています(→関連記事)。
(2010/1/28 公開)
2015年3月末をもちまして補助金情報の提供は終了しました。