国民生活センターによると、屋根に設置されたソーラー・パネルや太陽熱温水器から雪が落ちて駐車場の屋根が壊れたなどの事故が起きているということです。事故の相談件数は、2001年度以降で12件と、それほど多くはありません。また、いずれも人への被害は発生しておらず、いまのところ大きな事故にはいたっていません。しかし、落雪の衝撃は思いのほか大きいことから、場合によっては重大な事故につながる危険があります。一方、現在のところ落雪の危険性が設置事業者や消費者には十分に認知されているとはいえません。そこで、国民生活センターでは注意を喚起することにしたとのことです。
ソーラー・パネルや太陽熱温水器は、表面がガラスなど、滑りやすい材質でできていいます。このため、パネル表面についたホコリなどは、雨で自然に、比較的容易に洗い流されます。しかし降り積もった雪が滑って落ちると、思いがけない重量物が屋根から落下してくることになります。また雪が勢いよく滑り落ちると、想像以上に遠くまで飛び、事故につながる可能性もあります。落雪が人に当たれば、思わぬ大事故につながる危険があることはもちろん、家の周囲や隣家の構造物に落雪が当たって壊れることもあります。
今年は、例年にない強い寒波により、多くの地域で記録的な積雪が報告されています。そのためか、例年はほとんど雪の事故がないような地域でも、事故の発生が報告されているということです。
ソーラー・パネルや太陽熱温水器の上に雪が降り積もっているときは、落雪の可能性に注意するようにしましょう。また、落雪で破損しては困るようなものが家の近くにあり、移動が可能ならば、万が一の事態に備えてあらかじめ移動しておくとよいでしょう。
抜本的な落雪対策は、パネルの上に積もった雪を下ろすことですが、高所での作業には危険が伴うので、作業する際には転落などに十分注意して、一人ではなく二人以上で作業するなど、事故予防、事故対策をしっかり行ってください。
(2011/2/9 公開)
2015年3月末をもちまして補助金情報の提供は終了しました。