今回から始まった「省エネお役立ち品評会」では、ちまたにあふれる(?)「省エネ」を標榜するグッズとか、サービスなんかを実際に試してみて、使いごこちをレポートしちゃいます。第1回となる今回は、REVEX(リーベックス)という会社が販売している「プログラムタイマー」2製品を試してみました!
日本のアイデアと技術はスゴイ! 冬でも便座は暖かいし、用便後は温水でお尻をきれいに洗ってくれちゃう。えっ、そんなの当たり前ですって? いえいえ、日本で開発された温水洗浄便座、日本でこそ広く普及していますが、それは世界の常識じゃありませんよ! こんな便利な国、ニッポンに生まれてよかった!
などと喜んでいる場合ではありません。トイレの温水洗浄便座って、けっこう無駄な電気を使っているそうです。たとえば4人家族の家で、週末の1日に、1人が6回、1回につき2分使うとすると、トイレを使っている時間は全部で4人×6回×2分=48分。このたった48分のために、1日24時間、便座を保温して、お湯を貯めておくのが温水洗浄便座なのです。平日は不在の人が増えるでしょうから、もっともっとトイレの使用時間は少ないでしょう。
最新式の便座のなかには、ずっと保温したり、お湯を貯めたりするのではなくて、人がトイレに入ったことをセンサーで感知して、瞬間的に便座を温めたり、温水を作ったりできるものがあるそうです。そこまで高機能でなくても、便座自体にタイマーがついていて、深夜など、設定した時間帯に自動的に電源をオフにできるものなどもあります。
しかし、旧式の便座ではこうはいきません。24時間電気が使いっぱなしになるタイプを使っている方も多いんじゃないでしょうか(私もその1人であります)。最新式は気になるんだけど、高機能なやつは高いし、長い目で見れば得だとはわかっていても、壊れてもいないのに新しいのに買い替えるなんて、できない…。そんな貧乏性の私が前から狙っていたのがプログラムタイマーです。
プログラムタイマーは、簡単にいえば、設定した時刻に毎日自動的に電源を入れたり、切ったりできるようにするものです。今回は、いろいろなプログラムタイマーを発売しているリーベックス(株)という会社の2つの製品を実際に買ってみました。1つはアナログ式(ギア式)で時刻を設定する方式の「24時間プログラムタイマー」、もう1つはデジタル方式で時刻を設定する「デジタルプログラムタイマー2」です。それぞれ量販店で790円、1680円で購入しました。
まずは安価なギヤ式を試してみます。見た目はけっこう複雑な形をしていて、最初はややひるんだのですが、15分単位のノッチが24時間分あって(写真の水色の縞々の部分)、このノッチが押し込まれている時間は電源がオン、ノッチが引き出されている時間は電源がオフになります。つまり、15分単位にしか切り替えがききません。
オン/オフする時刻をノッチで設定したら、後は現在時刻を合わせます。こちらも、15分単位でしか合わせられません。
後はタイマーを壁のコンセントに差し込んで、電源をオン/オフしたい電気機器(今回は便座)を、前面のコンセント部分に差し込めばよいのです。一度設定すれば、後は毎日設定したとおりに電源がオン/オフされます。
とりあえず今回は、深夜の午前2時から午前7時までの5時間にかぎり、便座の電源をオフにする設定にしてみました(わが家は夜型家族なんです、すみません…)。結果はまずまず良好でした。いったん設定すれば、毎日午前2時ごろに電源が自動的にオフになり、午前7時ごろになると自動的にオンになります。
大筋は問題ないと思います。ただ、いかんせん、設定単位が15分とかなり幅があるので、オン/オフする時刻は多少余裕をみる必要があります。私は大ざっぱな性格なので、あまり気になりませんでしたが、決まった時刻にドンピシャでオン/オフしたいという人には不満が残るかもしれません。
それから、タイマーの背面を見ると分かりますが、大きな本体の真ん中にプラグがあるため、これを壁のコンセントに差すと、壁にあるもう1つのコンセントも使えなくなってしまいます(壁のコンセントは、たいてい上下に2つありますよね)。2つのコンセントを両方とも使いたい場合には、何らかの対策が必要です。
・Amazon.co.jpでこの製品を購入する次にデジタル式です。基本的にできることは前述のギア式と同じです。電源をオンにしたい時刻、オフにしたい時刻を設定して、コンセントに差し、それに電気機器を接続します。
ギヤ式のほうは、オン/オフしたい時刻のノッチを押し込んだり、引き出したりするだけなので、わかってしまえばけっこう簡単に設定できましたが、このデジタル式のほうは、2つのボタンを同時に押してモードを変えるとか、少々操作は煩雑です。ここで詳しくは説明しませんが、デジタル機器に弱い人は、説明書と少しにらめっこする必要があるかもしれません。
最初に現在時刻を合わせます。内部に充電池が内蔵されているようで、コンセントに差せばここに充電されて、コンセントからはずしてもデジタル時計が動きます。買ってきたときに電池が少ないようなら、しばらくコンセントに差して充電してから設定します。
次に、電源をオン/オフする時刻を設定します。ギヤ式では、15分単位にしか設定できませんでしたが、こちらは分単位にオン/オフを設定できます。またギヤ式では1つのパターンしかオン/オフする時刻を設定できませんでしたが、デジタル式では14種類までオン/オフする時刻を設定できます。曜日ごとにオン/オフする時刻を変更することも可能です。今回はギヤ式の場合と同じく、基本は午前2時から午前7時までオフにする設定をしましたが、せっかくですので、週末(土曜日と日曜日)だけは午前8時までオフにしておくことにしました(週末は多少寝坊をするので)。トイレの便座程度では、それほどこまかく設定することもないでしょうが、いろいろな用途に応用が利きそうです(といってもすぐには思いつかないけど)。後はタイマーをコンセントに差して、そこに便座のプラグを接続するのはギヤ式とまったく同じです。
そして使ってみた感じは…、やっぱり高いだけあっていいですね。まずは何より、設定時刻にドンピシャで電源がオン/オフされます。電源がオンのときは、真ん中にあるLEDが青く光ったりしてかっこいいです。
背面を見ていただくとわかるとおり、こちらはプラグが下のほうにあるため、壁のコンセントの上側にさせば、下側のコンセントは使えました。
・Amazon.co.jpでこの製品を購入する今回は私の個人的な都合から、温水洗浄便座に使ってみたわけですが、照明とか、電気ポットとか、テレビの待機電力とか、家庭によってタイマーを活用できる場所は違ってくると思います。それほど高いものでもないので、とりあえずは1つ買って手元に置いておき、タイマーが有効かどうか、実際にあれこれ試してみるのがいいんじゃないかと思います。
(2011/4/25 公開)
2015年3月末をもちまして補助金情報の提供は終了しました。