太陽光発電モジュール(パネル)の出力性能を一定期間にわたって保証し、何らかの理由から規程よりもモジュールの発電性能が低下したときには、メーカーが自身の責任で、問題があったモジュールの修理や交換に応じるサービスのこと。多くの消費者が抱く「太陽光発電システムは10年、20年と大きな故障なく使えるのか?」「年数が経っても目立って発電性能が落ちたりしないか?」という不安を取り除いて、安心してシステムの購入してもらうことを意図するサービスです。
具体的な保証の内容はメーカーによって変わる可能性がありますが、保証の基準となる出力値の求め方で一般的なのは、マニュアルに記載されているモジュールの公称最大出力値に一定の割合をかけて「最大出力の下限」という値を求め、さらにこの「最大出力の下限」に一定の割合をかけた値を基準値とする方法です。例えばシャープの保証の説明では、「太陽電池モジュールの出力は、最大出力の下限値(公称最大出力の90%)の90%までを10年保証します」とあります。つまり公称最大出力の90%を「最大出力の下限」とし、さらにその90%を「保証の基準値」にするということです。簡単にいえば、この場合は公称最大出力値に 0.9 × 0.9 = 0.81 を乗算した値が保証の基準値になります。保証条件がこの内容で、モジュールの公称最大出力値が仮に200Wだったとすると、「保証の基準値」は以下のとおり162Wとなります。
ただしこの出力値は、特別な計測機器を使ってモジュールの性能を評価して初めて分かるもので、普段の運用で、屋根の上にあるパネルが何パーセントの割合で出力しているのかなどわかりません。故障は出力低下に敏感に気づくためには、日ごろから発電量を記録しておく必要があるでしょう。またデータを記録しておけば、メーカーに問い合わせる際にも症状を具体的に説明できます。
(2010/5/18 公開)
2015年3月末をもちまして補助金情報の提供は終了しました。