師走の終わりに近づくころ、近所の主婦友達とインテリアについて女子トークをしていました。12月ということもあり、インテリアはクリスマスやお正月らしい雑貨や飾りの話ばかりだったのですが、びっくりしたのは鏡餅のことでした。最近は、みなさん鏡餅は飾らないか、本物のお持ちの鏡餅を飾ったとしても、シーズンを過ぎると捨ててしまうみたいですね。
物がない時代は、食べ物を捨てるということはかなり抵抗があったのでしょう。多少の痛みがあるものでも普通に食べていたでしょうし、お供えした鏡餅も洗ってカビを取ってから鏡開きにちゃんといただいていました。わたしの子供のころは鏡餅で作った揚げ餅が楽しみだったものです。
でも、デリケートで神経質な現代人は、痛みがあるもの、ましてやカピカピに乾燥してアオカビが生えた鏡餅なんて、口にできる代物ではないのかもしれません。だからでしょうか、最近、スーパーなどで売られている鏡餅はみんなパッケージされたカビが生えないものばかり。それでも飾った後の鏡餅を食べるのが面倒という人も増えているようです。
そんな方向けなのでしょうか、陶器でできた繰り返し使える鏡餅というのがあるようです。「株式会社 弥山招福餅 意匠工房」という会社で作られたもので、「エコ 鏡餅」というワードで検索すると、いろいろなオンラインショップで購入できます。この鏡餅は、ただの飾りだけでなく中に物が入るようになっていて、そこにお米などのお供え物を入れることができるようになっています。鏡餅は神様にお供えするものなので、少量でもなにか食べ物を入れられるようにという配慮です。「もったいない」という日本人の感性と「衛生的でいたい」という現代人の希望を揃えた、鏡餅ということですね。
ところで、どうでもいいことですが、先のくだりでわたしをお婆ちゃんだと思われた方がいるかもしれませんが、現在33歳です。「女子トーク」の「女子」の部類に入れていただくのは申し訳ない気持ちにはなりますが、バブルさえ知らずに育った身。どうぞあしからず。
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