LEDか白熱灯、蛍光灯か? あかり選びのコツ

 近年急速に普及が進むLED照明。最近では、リビングなどの天井に取り付けるシーリング型にも安価な製品が登場してきました。その消費電力は白熱電球の約7分の1、電球型蛍光灯の約3分の2です(製品などによっても異なりますが)。また照明器具販売大手のパナソニックによれば、自社製品の実験で60W形白熱電球と同等の明るさをLED電球で得ようとした場合、消費される電力はわずか9.2Wであるとしています。年間の電気代は白熱灯の約5分の1。日本の電気代は上がる一方と思われるので、多くの方が消費電力の少ないLEDに注目しているのではないでしょうか?

 当初は「価格が高い」「明るさが直下にしか届かない」などといわれていましたが、現在は改良と普及が進んだせいか、価格は白熱灯とLED照明の価格差はまだありますが、電気代や寿命を考慮すれば十分に納得できるものになっていると思います。明るさについても直下だけでなく周辺を照らせるようになりました。また製品によっては、時間帯や天候によって変わる窓からの光量を感知し、必要以上に電力を消費しないよう自動で部屋の明るさをコントロールする機能が付いている物などもあります。

 これだけ聞いているとLEDにしない手はないように思うかもしれませんが、悩ましい点もあります。家電量販店の販売員に話しを伺ったところ、シーリングライトの場合、蛍光灯ならば寿命がきたら管だけを交換すれば済みますが、LEDでは器具全体を交換するしかないそうです。一般的な形状であれば、取り付け工事などの必要はなく簡単に自分で交換することは可能ですが、LED照明はこれまで使用したことがなく使用感を実感できていない方にとっては、LEDへの買い替えはちょっとした冒険かもしれません。

 いきなり全部取り替えたり、メインとなるリビングの照明を替えたりするのはちょっと……というのであれば、まずは夜間でもずっと灯していたい廊下の足元などからしようしてはいかがでしょう? また、LEDは消費電力が少ないだけでなく超寿命でタフなところも魅力の1つです。取替えが困難な高さのある場所や、スイッチのオン/オフを頻繁にするトイレなどに試すのも良いと思います。実は我が家も引越しに伴い自宅の照明をLEDにすることにしました。初めてのLEDですが、うちでは思い切ってリビングの照明をLEDに、しかも自動で部屋の明るさをコントロールしてくれるタイプのものにします。理由は、家族が集まるリビングは1日を通して最も点灯時間が長い場所だから。このコラムがみなさんの「あかり」選びのヒントになれば幸いです。

(2013/3/8 公開)

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