2011年6月9日(木) 15時42分 公開
建材メーカーのノザワは、押出成形セメント板に富士電機製のフィルム型アモルファス太陽電池を組み込んだ太陽電池一体型外壁システム「アスロックソーラーウォール」を習志野化工と共同開発、全国販売を開始すると発表した。
アスロックソーラーウォールは、外装に多くの採用実績がある押出成形セメント板「アスロック」に、フィルム型アモルファス太陽電池「FWAVE」を組み込むことで、一般外装パネルと組み合わせて壁面に施工可能とするもの。
アスロックソーラーウォールの採用例
先行して設置した東武鉄道のふじみ野変電所。屋根へのソーラー・パネル設置に加え、アスロックソーラーウォールを設置することで、17.82kWの太陽光発電システムの導入が可能になったということだ。(写真提供:ノザワ)
外装にソーラー・パネルを取り付けた場合、垂直面となることから、屋根に設置するのに比べて発電量は低下する。一方、施設の使用者や周辺住民に広く太陽光発電の設置をアピールできるメリットがあるという。
アスロックソーラーウォールでは、80(D)×590(W)mmのアスロック専用パネルの両端部スリット加工品に直接、ソーラー・パネルの取付けを行うため、下地材や架台が不要となっている。また、アスロックソーラーウォールとソーラー・パネルの固定部を外し、シーリング材などを除去すれば容易にモジュールの取替えができるなど、高いメンテナンス性も実現しているという。
価格は、1平方メートルあたり16万3000円。ソーラー・パネルの最大公称出力は、長さ1835mmのパネルで46W、長さ3500mmのパネルで92Wとなっている。
アスロックソーラーウォールは、主に商業施設や工場施設向けとして販売される。屋根との併用で発電量が増やせることから、同様の製品がマンションや一般住宅向けに販売されることを期待したい。
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