現在、売電できるのは、太陽光発電モジュールで発電した電気から、使用した電気を引いた残りの余剰電力です。これらの関係は次のようになっています。
したがって余剰電力を増やすには、大きく次の2つの方法があります。
つまり、できるだけ多くの電気を太陽光発電で作るとともに、昼間に使う電気の量を減らすことが、余剰電力=売電を増やすことになります。以下では、それぞれについて具体的に詳しく見てみます。
なるべく快晴の日が多く、日照時間も長ければ、それだけ多くの電気を太陽光発電できます。しかしこればかりはお天気頼みで、自分ではどうすることもできません。
自分でできることとしては、できるだけ大きな出力の太陽光発電モジュール(→用語解説)を屋根に載せることです。出力が大きければ大きいほど、同じ日照であっても、より多くの電気を作り出すことができます。
しかし家の屋根の大きさは決まっています。屋根の形や大きさ、方角など、太陽光発電モジュールの設置に適した屋根の面積がどれくらいあるかで、設置できるモジュールの数(=出力)が決まります。
設置できる屋根の面積が小さい場合は、できるだけ変換効率(→用語解説)の高い太陽光発電モジュールを選択すれば、同じ日照でもより多く太陽光発電できます。ただし、変換効率の高いモジュールは、一般にそうでないものよりも高価です。
より多くの発電モジュールを設置するには、それだけ多くのモジュールを購入する必要があり、出費が増えます。さらに変換効率の高いモジュールを選択すると、モジュール単価が増えて、さらに出費が増えます。予算には限りがあるので、予算も、設置できる太陽光発電モジュールの数(出力数)を制約する要因の1つになります。
結論からいうと、屋根の面積と予算をにらみながら、できるだけ出力の大きな太陽光発電モジュールを設置するのが、より多くの電気を太陽光発電で作るポイントです。
当たり前のことですが、消費電力を減らすには、なるべく電気製品を使わないようにすることと、できるだけ効率のよい電気製品を使うようにすることです。例えば、待機電力を使う電化製品(テレビなど)を使っていないときはコンセントを抜くようにする、できるだけエアコンなどの使用を控える、冷蔵庫やエアコンなどを省エネ・モデルの製品に置き換えるなどです。
なお、トータルとしての消費電力は減らさなくても、昼間に電気を使うのやめて、夜にまわすことで余剰電力を増やす方法もあります。夜は太陽光発電できませんから、買電が必要になりますが、この際でも安価な深夜電力を利用すれば、電気代を安くする抑えられます。これについては別記事(→関連記事)で紹介することにします。
(2009/12/10 公開)
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