ソーラー・パネルの耐久性は高く、一般的には耐用年数は20年以上ともいわれています(例:「寿命について: 太陽電池モジュールで約20年以上」シャープの質問&回答ページより)。太陽光発電システムの初期費用を回収するには、10~15年程度かかるといわれていますが、経年劣化によって多少の出力低下があったにしても、この程度の期間で、すべてのパネルの出力が大幅に低下することは考えにくいです。厳密なデータはありませんが、ソーラー・パネルの寿命は「半永久的」とするWeb記事もありました。
以下は、山梨県北杜市明野町にお住まいで、3.07kWの京セラ製ソーラー・パネルを設置している方からいただいた2003年と2008年1月~12月の発電量データをそれぞれグラフにしたものです(詳細については、別記事「太陽光発電、7年続けてみてどうですか?」を参照)
このグラフは、設置直後の2003年と、5年後の2008年の1年間の総発電量を月別で比較したものです。気象条件によるものだと思いますが、特に春先から秋口にかけて(3月~8月)の発電量は、5年たった2008年のほうが多いほどです。これは5年のデータで、この先も出力が低下することなく使える保証はありませんが、これを見るかぎり、年を追うごとに劣化して出力が低下するということではなさそうです。
ただし注意が必要なのは、以上はあくまで「故障せず正常に動いているパネルなら、経年劣化による出力低下はそれほど起こらない」ということであって、故障が発生しないということではありません。ソーラー・パネルも工業製造物である以上、一定の割合で故障は発生します。晴れの日にまったく電気が作られないような故障はすぐに気づきますが、何らかの不具合で出力が少し低下した程度だと、なかなか気づきにくいという問題があります。ソーラー・パネルを設置したら、毎月の発電量をメモして継続的にチェックし、何かおかしな点があったら業者に相談するようにしてください。ソーラー・パネルと故障の関係については、別記事「ソーラー・パネルだって故障や不具合が起こります!」に詳細があります。
(2012/1/7 更新)
2015年3月末をもちまして補助金情報の提供は終了しました。