季節のお便りをしようにも、日本はその縦に長い形状のため、ところによって季節感にだいぶ違いがあると思います。わたしは晩夏から晩秋、コートを羽織る前あたりの季節が大好きなのですが、名古屋ではちょうどいまがそのころ。コートがいる日といらない日が交互に来るような感じです。
先日は気持ちの良い秋晴れだったので、友達とお遣いがてら散歩に出ることにしました。道々、キンモクセイの香りを感じ、この香りについて感想を述べ合っていたのですが、2人とも「良い香りだけど、何か悲しいような切ないような気分になる香り」という共通の感覚を持っていたことがわかりました。「香りから切なさを感じるって、どういうことかな?」「秋の香りだから?日が短くなって寂しい季節だし」などと取り留めない会話をして別れたのですが、何だか気になってキンモクセイのことをちょっと調べてみました。
キンモクセイは、中国から輸入された外来種で、銀杏のように雄と雌があり、雌株は実をつけるのだそう。日本にはなぜかほとんど雄株しか植えられていないので、国内で実ったキンモクセイを見ることはできないらしいです。それでは、漂うこの香りは雄株がここにはいない雌株へ何か伝えようとしているのでしょうか? キンモクセイの香りを嗅ぐと、悲しくなったり切なくなったりする理由ってこういうことだったの? 季節を感じ自然に親しみを感じることもエコのうちかと思い、今日はこんな晩秋を感じる内容にしてみました。今年は暖冬だそうで、いつもより秋を長く感じられるかもしれませんね。それにしても、日本は季節を共有できる方が土地によって限られてしまうのが残念です。
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