コットンの肌触り……。男性だとそこにこだわらない方が多いかもしれません。でも、女性であればタオルや下着だけでなく、お化粧でファンデーションを塗るときに使うパフや、メイクオフで使うクレンジング用のコットンなど、男性よりもずっとコットンの質を敏感に感じる機会が多いと思います。でも、今回のコットンのお話は、質感ではなく、社会問題という視点でぜひ男性にも関心を持ってもらえたらと思います。
「オーガニック」と聞けば、上質で良い物というイメージがありますが、本当はどうでしょう? 「日本オーガニック・コットン協会」によると、コットンの場合、出来上がったタオルや生地において、オーガニックかそうでないかで大きな差が出ることはあまりないそうです。普通、綿花の栽培には大量の農薬が使われますが、こういった普通に栽培され収穫されたコットンでも、残留農薬は非常に少なく、科学的なテストでオーガニックかそうでないかを判断するのは不可能だといいます。
ただ、先にもいったように普通に綿花を栽培するには大量の農薬や化学肥料が使われます。こういった薬品の大量使用は、土壌汚染の原因になります。「土壌汚染」というとピンと来ないかもしれませんが、具体的にいうと薬品が土に染み込み、その土地の微生物に被害を及ぼします。自然界には、食の連鎖があるので、微生物を食べる虫やその虫を食べる動物たちにも影響を及ぼすことになります。また綿花の生産地は発展途上国に多く、綿花の農業を営む貧しい人たちが、農薬を吸い込んだり、汚染された水を飲んだりすることによって起きる健康被害も深刻だそうです。
オーガニックコットンという選択……。現代の先進国に生きる人において、男性であれ女性であれ、この選択は道徳観、倫理観に左右される選択なのかもしれません。あなたもオーガニックという選択、してみませんか?
2015年3月末をもちまして補助金情報の提供は終了しました。