「簡素に暮らし、豊かに思考する」これはインド独立の父マハトマ・ガンジー氏の言葉だそうです。そんなガンジーの遺品が多数、競売にかけられました。その中でもボロボロになった革のサンダルというのは、ガンジーの生き方を象徴する品のように思われます。素足のまま履けるサンダルは履物の中でも最もシンプル。それを履き潰れるほど長く使い続けていたことを踏まえて、もう一度このガンジーの言葉を唱えればいっそう深く胸に響きます。
サンダルは、1万9000ポンド、日本円で約300万円で落札されたとか。予想を超えた高値で落札されたそうですが、これを落札した人は日ごろどんな暮らしをしている人なのでしょうか。競売に参加して高値で落札するくらいの人だから、きっとガンジーの思想とはかけ離れた暮らしぶりなのではないでしょうか。だからどうというわけではありませんが、このギャップに何だか面白くなってしまいました。
「簡素に暮らし、豊かに思考する」という言葉の次には、「そんな理想の追求を、人はひとたび日々の暮らしの中で欲を膨らませた途端捨て去ってしまう。人の本当の幸せは、満足することにあるのに」と続きます。簡素な暮らしで満足することは、落札者のような人でなくても現代に生きるわたしのような凡人にはままなりません。難しいことですが、こういう気持ちは理想として持ち続けたいものだなぁと思います。
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