最近、夏が近づくころになると首相官邸で時の首相や閣僚が着用することで話題になる「かりゆしウェア」。毎夏、ニュースで報道されるのでクール・ビズの象徴的イメージはあるものの、ニュースをなんとなく聞き流してしまい、それがどういうシャツなのか恥ずかしながらよく分かっていませんでした。
そこでちょっと調べてみると「かりゆしウェア」とは、沖縄県内で夏の服装として広く普及している伝統的な染織物で作られたシャツのことをいうそうです。定義としては「沖縄県産」「沖縄らしいデザイン」であることとされています。それにしてもこの「かりゆしウェア」。なじみがない人には、政治家が着用するものとしてはそぐわないラフな服装に感じているかもしれません。何年か前の自民党政権の閣議で、議員の1人が裾をズボンの中に入れて登場し、小池百合子議員に注意を受けていたのが印象に残っています。「かりゆしウェア」の着方はワイシャツのように裾をズボンの中には入れず、外に出したまま着るのが正解。そのためシャツの裾は中に入れなくてもよいように、まっすぐになっています。ラフに見えるのは、こういった着方のせいもあるかもしれませんね。ですが、沖縄では「かりゆしウェア」は、れっきとしたフォーマルウェア。礼服や喪服としての着用も一般的なんだそうです。そういえば、ハワイの結婚式で参列者がアロハシャツを着るのが一般的。きっと沖縄のかりゆしもアロハと似たような位置づけなのでしょうね。
クール・ビズが広く受け入れられるようになってから、ノーネクタイやビジネス・カジュアルといった服装を推奨する企業がある一方で、どんな気候でもスーツにネクタイは義務という職場もまだまだあるようです。わたしの主人がそうなんですが、夏の朝に送り出すときは姿を見ているだけでこっちが夏バテしそうになります。スーツやネクタイだけがフォーマルというわけではないのだから、主人の会社も、もう少し柔軟になれないものかと思う最近の夏。今年の夏も出勤姿の主人を見て同じことを感じるに違いありません……。
<関連サイト>
・かりゆしウェアとは(沖縄県)
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