最近、家庭菜園がはやっているようですね。わたしの実家でも父の定年退職を機に家庭菜園を充実させ、日々の食卓に朝採り野菜が並ぶようになりました。自宅で栽培するとなると日によって収穫量に波があります。大量の日は当日中に食べきれず日をまたいで食べたり、ご近所へ配ったりしています。こんなとき、正しい野菜の保存方法はちゃんと知っておきたいものですね。せっかくの新鮮野菜ですから鮮度と味をより長く保たせておきたいものです。スーパーで安くたくさん手に入れた野菜を保存するときにも、こうした知恵が生きてきます。
どんなものもとりあえず冷蔵庫入れてしまえば安心、と思いがちですが、逆効果になる場合もあります。例えばトマトやナスといった夏野菜は長時間冷気に当てると低温障害を起こして、逆に痛みやすくなります。冷蔵庫での保存が適している野菜であっても、ただ冷蔵庫に入れればよいというわけではありません。
通常、冷蔵庫で保存するなら、泥や汚れはあらかじめ洗って、しっかり水気を拭き取ってから乾燥を防ぐためポリ袋などに入れて野菜室が基本。育った環境に近い状態で保存するのがお勧めで、ほうれん草や小松菜のような葉物野菜やアスパラガスなどは立てて保存した方がいいといわれます(アスパラは横に寝かせて保存すると、先の方から上に向かって曲がってしまいます)。同じ葉物野菜でもレタスやキャベツは芯をくり抜き、濡らしたキッチンペーパーを詰めて、ダイコンやカブ、セロリの葉は切り落として保存。ネギは適当な長さに切りそろえて保存。こうすると成長が抑制され鮮度を保つことができるそうです。
常温保存が望ましいのは、先に挙げた夏野菜や温暖な地域で育つ野菜たち。トマトやナス、キュウリにオクラ、インゲンなど。ただし室温が30度を越すような場合はラップをして野菜室に入れる方が無難のようです。そのほかに、根菜やカボチャは新聞紙に包み、タマネギはネットやざるに入れて風通しが良く涼しい場所でで保存するようにしましょう。
またすぐ使わないのなら自宅で加工保存という方法も長くおいしく保存するコツ。キノコ類は生のまま冷凍でき、調理するときは解凍せずそのまま火にかけて調理できます。生姜やダイコンはすり下ろして、ネギは小口切りにして、1回に使う量に分けて冷凍しておくと便利です。それからわたしはよく湯剥きしたトマトを丸ごと凍らせて、食べるときにすり下ろしてメニューの一品にすることがあります。味もさっぱり見た目もさわやかで、こってり料理のお口直しとして一役買ってくれます。好みで塩を振ったり蜂蜜を少量かけるのも悪くありません。
せっかく手に入れた野菜を食べきれずに捨ててしまうなんてもったいない! 上手に保存してすべておいしくいただきましょう!!
2015年3月末をもちまして補助金情報の提供は終了しました。