2011年3月31日(木) 15時2分 公開
太陽光発電普及拡大センター(J-PEC)(→ 用語解説)は、2011年度(平成23年度)の住宅用太陽光発電システム向けの補助金額と、支給対象条件の概要について発表した。
補助金額は、2010年度(平成22年度)の7万円/kWから、2011年度では4万8000円/kWと大幅な減額となっている。対象となる「kWあたりのシステム価格」も60万円/kW(税引き)以下と引き下げられた(2010年度は65万円/kW以下)。これは、太陽光発電システムの実勢価格が低下してきたことを反映するとともに、普及拡大を図るために低価格化を促すという両面から決められたものだ(国の補助金を受け取れるようにするために、業者は設置費用をkWあたり60万円以下に抑えなければならないため)。
補助金の予算は349億円と、2010年度の401億5000万円から52億5000万円の削減となっている。1戸あたり4kWのソーラー・パネルを設置したと仮定すると、約18万戸への補助が可能になる計算だ。2010年度は補正予算分を含め、約19万5000件の申し込みがあったので、昨年同様のペースで設置が進むとすれば、年度の途中で予算いっぱいになる可能性が高い。特に期の後半で設置を予定している人は注意が必要だ。
なお2011年度の補助金募集は4月中旬以降をめどとしている。申請の詳細については4月中旬までに発表される予定だ。
前述のように、補助金が4万8000円に大幅に引き下げられたが、一方で補助金の支給条件が「kWあたりシステム価格60万円以下」になっている。もし支給条件の上限で4kWのシステムを施工した場合、2010年度は実質232万円(260万円-28万円)かかったのに対し、2011年度は220万8000円(240万円-19.2万円)と、補助金が減額されているものの実質的な導入価格は安くなる可能性がある(あくまでも支給条件の上限で施工した場合)。補助金額が減額されたとはいえ、全体で見ると、導入のハードルは下がっているといえるだろう。
なお何らかの理由でkWあたりのシステム価格が60万円を超えてしまうと、国の補助金の支給対象外となり、補助金をもらえない。また自治体によっては、このJ-PECの支給条件に合わせているところも多く、国だけでなく県、市町村の補助金も受けられなくなる可能性があるので注意が必要だ。見積もり書を確認し、補助金の支給条件に合致していることをしっかり確認したほうがよい。
2015年3月末をもちまして補助金情報の提供は終了しました。