2011年4月5日(火) 14時2分 公開
シャープは、大阪府堺市の液晶/太陽電池新工場「グリーンフロント 堺」で新型の高効率単結晶シリコン型太陽電池のセルからモジュールまでの一貫生産を開始したと発表した。年間生産能力は200MW(20万kW)で、日本の家庭約5万軒分に相当する規模となる。
新型の高効率単結晶シリコン型太陽電池は、2010年12月1日に製品発表を行ったもの。受光面に電極のないバックコンタクト方式を採用し、セル表面の受光面積を広げることで変換効率の向上を実現している。また、隣接するセル間の接続抵抗を低減させる配線技術(配線シート方式)により、モジュール全体の出力向上を可能にしている。
同太陽電池は、PV EXPO 2011(2011年3月2日から4日開催)でも、近日発売として公称最大出力271W、変換効率17.0%を誇る「NQ-271AA」など複数のモデルを参考出品していた。量産が開始されることで、近日中に正式出荷が開始されると思われる。
グリーンフロント 堺では、2010年3月29日から年間生産能力160MW(16万kW)体制で薄膜太陽電池の生産を開始しており、今回、新型の高効率単結晶シリコン型太陽電池の生産が加わることになる。
シャープでは、薄膜太陽電池を賃貸住宅向けなどに、多結晶シリコン型を住宅向けとして国内で展開している。今回の新型の高効率単結晶シリコン型は、変換効率が高いことから、屋根の面積が限られた都市部などに向いた製品といえる。住宅向けとして、早期に販売が開始されることを期待したいところだ。
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