海に近い場所では、空気中の水分に塩分が通常よりも多く含まれています。塩分が金属などに付着すると、腐食して金属のサビが進みやすくなります。このような理由から、海に近い地域で、電気製品などが腐食して機能しなくなったり、機器の寿命が極端に短くなったりすることを「塩害」と呼んでいます。太陽光発電システムに限った話ではありませんが、太陽光発電モジュール(→用語解説)は屋外の屋根に設置するものなので、海に近い地域で設置する場合には、塩害対策を検討する必要があります。
具体的には、塩害対策を施したモジュールを選択したり、パワーコンディショナ(→用語解説)などの機器類を屋外ではなく屋内に設置したりするなどの対策が必要です。モジュール・メーカーによっては、塩害地域で使用できる製品がない場合もあるようです。通常は工事業者側から説明がありますが、不安があるならば、塩害の心配や対策の実際などについて購入者側から確認する必要があるでしょう。
一般に塩害地域は、海から500m~1km程度の距離にある場所を指すケースが多いようですが、場合によっては2km以上離れていても、塩害が発生することもあります。また温泉地など、山間部においても塩害が発生する場所があります。地方によっても条件が異なるので、比較的海が近い場所に自宅があるなら、塩害地域に含まれるかどうかを専門の設置工事業者に確認しましょう。
(2010/1/20公開)
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