太陽光発電では、太陽の光のエネルギーを電気変換しているため、基本的には光のエネルギーが強いほど(日照が強いほど)、そして日照時間が長いほどたくさん発電できます。ですから全体的な傾向として、日の短い冬場の発電量は少なく、春から夏、秋にかけて発電は多めになります。
また当然ですが、曇りではあまり発電しませんし、雪の日でモジュール(→用語解説)に雪が積もってしまうとまったく発電しなくなります。このため快晴の日が多い地方のほうが太陽光発電には有利です。
以下は、別稿「太陽光発電、7年続けてみてどうですか?」の記事でもご紹介した、山梨県北杜市明野町にお住まいで、3.07kWの京セラ製太陽光発電モジュールを設置しているユーザーの方からいただいた2003年と2008年1月~12月の発電量データをそれぞれグラフにしたものです(このデータは、発電モジュールの経年変化も確かめる目的があり、2003年と2008年のデータになっています)
このグラフを見ると、2003年は全体的に日照が低調だった(曇や雨の日が多かった)ようで、発電量は少なめでした。一方、2008年の春から夏(3月~8月)は快晴の日が多かった様子で、発電量は多めです。2008年7月の発電量が突出して大きいですが、これはたまたまでしょう。このようにその年の気象条件によって発電量は変わります。全体的な傾向としては、冬場(11月~2月)は発電量が少なく、春から秋にかけて(3月~9月すぎくらいまで)発電量が増えます。
なお、多結晶シリコン型の太陽電池(→用語解説)は、温度が上昇すると出力が低下する特性があります。2008年7月の発電量が一時的に大きくなっているため少々分かりにくくなっていますが、それを除くと、5月の発電量がピークで、夏場(6月~8月)は低調な傾向が見られます。この原因は、多結晶シリコン型太陽電池の温度特性だろうと推測されます。
(2010/2/24 公開)
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