2011年7月15日(金) 15時18分 公開
ソーラーフロンティアは、モジュール変換効率12.2%、公称最大出力150Wを実現したCIS太陽電池モジュール「SF150-K」、同11.8%、145Wを実現した「SF145-K」の2モデルを発表した。希望小売価格はSF150-Kが9万1350円、SF145-Kが8万4000円。
ソーラーフロンティアが採用するCIS太陽電池は、銅(Cu)、インジウム(In)、セレン(Se)元素からなる化合物半導体の薄膜を利用して発電する太陽電池。発電層の厚さを2~3μmと薄くできることから、材料コストを低減できるというメリットがある一方、結晶型シリコン太陽電池に比較すると、面積当たりの出力(変換効率)が不利という欠点がある。しかし今回発表されたSF150-Kでは、モジュール変換効率12.2%と、量産されている薄膜太陽電池としては世界最高レベルを実現したとしている。変換効率12.2%といえば、高変換効率グループの他社製結晶型モジュールにはまだ届かないが、低変換効率の製品なら、十分肩を並べるレベルだ。
SF150-K/SF145-Kのモジュール・サイズは1,257×977×35mm(W×D×H)と、他社の結晶型シリコン太陽電池モジュールに近いサイズとなった。従来製品のSF85-A/80-Aは、1,235×641×35mmとやや幅が狭かったのが解消された形だ。
これまでCIS太陽電池モジュールは、面積あたりの出力があまり大きくないことから、大型のモジュールを設置できる郊外の屋根の広い家に向いているとされてきた。しかし最大公称出力150WのSF150-Kの登場により、都市部でも結晶型シリコン太陽電池モジュールと十分対抗できるようになってきた。
またSF150-K/SF145-Kは2~3枚単位での設置が可能であることから(昇圧回路を用いない場合、結晶型シリコン太陽電池モジュールの場合、4枚以上の単位での設置が必要)、屋根の形状などによっては、結晶型モジュールよりも設置に向くケースも出てくるだろう。
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